海水に浸かった時、お客様側でできること

TOPブログiPhone水没修理

那覇市安里からのお客様です。お近くでお電話を頂きお越し頂きました。

防水ケースに入れて海に入ったのに、気がついたらケース内に水がたまっていて、海水で全体を水没させてしまったそうです。

海水となるとまずは塩抜きのために精製水を使った洗浄からはじめなければなりません。その後基板の点検、清掃の後、乾燥させて、動作点検作業となります。

以上の作業になりますので、30分や1時間で結果の出る作業ではありません。それぞれを慎重に行う必要があるため、海水の場合はほぼ1日のお預かりで作業をさせていただいています。

IMG_2055.jpg

今回は幸いにもバッテリーの交換のみで動作するようになりました。本体全部が海水に浸かっているので、寿命は長くない可能性はありますが、データは問題無くとれてお客様にもお喜び頂くことができました。

IMG_2368.jpg

 

さて、防水ケースにはジップロックの様なビニールタイプのものから、高価なライフプルーフの様なものなどありますが、防水という言葉にみなさん気がゆるんでしまうのか、防水ケースで濡らしてしまうというケースは少なくありません。

残念ながら海水に浸かった電子製品はかなりのダメージを受けてしまいます。何度か書いているのですが、これまでの経験では、下記の様に濡れ方の程度によって直後の対処も変えた方がよいように感じています。

<少量の海水に濡れた場合(濡れても電源が入っている場合)>の対処として

1 海水を落とすために洗って欲しいところですが、濡れ方の具合を見て、全部が濡れてないのであれば、本体を振ったりせず、電源を切る。

2 できるだけ早めにお持ち込み頂く。

 

<全体が海水に浸かってしまった場合(濡れて電源が落ちている場合)>の対処として

1 海水に濡れているうちに、流水(精製水があればそちらで)で海水を洗い落とす。とにかく塩分が大敵です。

2 手元に乾燥剤などなく、数時間以内に当店に持ち込み頂けるのであれば、酸化が進まないよう真水(できれば精製水ですが、水道水でもOK)につけたままお持ち込みいただく。

3 翌日以降のお持ち込みになる場合は、落とした直後に洗う手順は同様ですが、洗面器などので流水に数分程度浸し、塩抜きを十分に行えたと判断したら、乾燥剤を入れたジップロック(ビニール袋一杯のお米でも同様の効果がある様です)などに移して、お持ち込みいただく。

ただ洗うという作業において、これ以上濡らすのか濡らさないのかはお客様の判断になりますので、参考程度に私個人の経験則として聞いて頂ければと思います。どちらにせよとにかくできるだけ早く当店へお持ち込み頂くことが復旧の確率が高まることに違いはありません。

水没機に処置を施し、データ復旧できたときのお客様の笑顔。その笑顔見たさにいろいろ試行錯誤しております。

 

 

 

 



過去の記事はこちら

最近の記事